第52話

そういえば…。

私が考え事をしてると、声をかけてきたのはユフィだったわ。


「忘れて…なんて無理だけど、ずっと沈んだままなんて…ヤダよぅ」


こらえきれなくなってユフィは泣いていた。


…エアリスが死んでしまった時、一番泣いていたのはユフィなのに、元気に振る舞って…ずっと、気をそらそうとしてくれてたんだ。


「ユフィ……ありがとう」


そんな彼女に自然と感謝の言葉が出ていた。


「もう大丈夫よ」


笑ってみせると、ユフィは涙を拭って歯を見せ笑った。


「ヘへ。

効果あり、って事かな?」


すんと鼻を鳴らす。


「そうね」


「そんじゃあ、ティファが元気になった事だし…」


ユフィは深く息をして、


「ナナキ、ケット・シー!起きて!」


「バレット、シド!こんなところで寝てたら風邪ひいちゃうわよ!」


二人は手分けして、雪の上でのびている4人を起こしに行った。

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