中編

第46話

「うわぁ~!!

いっぱい飛んできましたわ~っ」


「飛んでくる玉はオイラにまかせて!」


ヒュんっ


ケット・シーめがけて雪だまが飛ぶ。

それをナナキが尻尾の先の炎で溶かした。


「ムム…。

ナナキ厄介だな」


ティファチーム内。

ティファが作った雪だまを受け取りながら、バレットは唸った。


「…じゃあ、先に倒すか?」

雪だまを作りながら、シドはバレットに提案する。

「けどよ、どうやって当てる?」


ヒュっ


器用に避けながら2人は会話を続ける。


「気をそらすってのはどうだ?」


「効くといいが…な」


バレットが雪だまを投げた。

「―っと、あぁ――!?

あんなところに“ヒナドリ”がっ!!」


「え……っ?!」


シドがわざとらしく大声で、右側を指さす。

その単語に顔を輝かせたナナキはそれを目で追う。


どすっ


雪だまは見事にナナキの頬に当たりどうと倒れた。


「うし。まず一人…!」

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