第45話

――クラウドは来てないんだ…。


ティファは少し残念に思ったが、安心もしていた。


クラウドの前でどんな顔してればいいか、わからないもの。


ボスっ


「きゃっ!?」


なんて考えていたら、目の前が突然真っ暗になった。ティファの顔に雪だまが飛んできたからだった。


「ヘへ~!あったり~」


「ボーっとしてると危ないぜ!」


顔についた雪を払い、雪だまが飛んできた方向に目をやると、ユフィがニヤニヤと笑っている。


辺りを見回すと、試合はすでに始まっていた。


ユフィ、ナナキ、ケット・シーのチーム。

ティファ、バレット、シドのチームに。


「…」


「あ、あれ…?

ティファ、大丈夫?」


文句の一言もなく、うつむいてしまったティファに、さすがに心配したユフィが真っ先に駆け寄る。


その時。


べしょっ


ユフィの顔面に雪だまが当たる。

それを手で払うと、目の前には薄く笑うティファの姿。


「仕返しよ♪」


そうよ、悩んでる暇なんて無いわ!


「ユフィ!勝負よ!」


というわけで、2回戦『雪合戦』の始まりである。

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