第44話

「あとは、バケツを頭に置けば~…かんせ~い!!」


家の前に二つの雪だるまが並ぶ。バケツと人参を使って帽子と鼻、あと小石で目を表した。

ティファのものにはマフラーがかけてある。


「へ~え。

ティファ、遅れたわりには結構大きいの作ったじゃん。

でも、アタシの勝ちね」


分かりづらいけど私の負けみたい。ユフィが主催だから何か差し出さないといけないのかしら?


「…負けた私はどうなるの?」


「へへん♪

じゃあ負けたティファには2回戦にも参加してもらいま~す♪」


「え?それだけ?」


「そうだよ。

何言われると思ったの?……って、あれ?」


何かに気づいたユフィは視線を外し、ティファの後ろに目をやった。


ざくざくざく…


こちらに近づいてくる足跡がいくつか。


「おめぇら楽しそうじゃねェか!

オレ様達も混ぜろ!!」


「シド!」

振り返れば、シドの他にバレットにナナキと、あとケット・シーも一緒であった。


突然の乱入に驚いたが、ティファは少しホッとしたような顔をした。

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