(テ)閉ざされたココロ

前編

第41話

今、私たちはセフィロスを追ってアイシクルロッジまで来たていた。

年中雪に覆われた街。そんな土地に慣れていない私たちは、足止めを食らっていた。


ストーブを囲んで談笑――という雰囲気じゃなかった。全員口を閉ざしている。


…もともと賑やかなメンバーではないけれど、無口ではないし、笑うし怒ったりもする。


ならなぜ、こんなにみんなが黙っているのかって言うとね。


エアリスが…死んでしまってからなの。


この街にくる前の忘らるる都。


――水の祭壇で、祈りを捧げるエアリスを…セフィロスが殺してしまったの。


仲間であり、友達であるエアリスを彼が…。


私が気にしているのは他にもあるの。

セフィロスがその場所を去る時に、クラウドに向けたセリフ。


『悲しむフリはやめろ。

なぜなら、お前は人形だからだ』


あの言葉がずっと…引っかかってる。



「ねーぇ。

…ティファ?」


「!

え?な…何?」


肩を叩かれて我に返る。話しかけてきたのはユフィだった。


「もー。

さっきから声かけてんのに、ティファずっとぼんやりしてるしさ」

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