(エ)マジカルナイト
前編
第31話
ゴールドソーサーで泊まることになった夜。
コンコン、とある部屋のドアが叩かれた。
「…誰だ?」
「クラウド、まだ起きてる?」
入ってきたのは、ピンクのワンピースの上に赤いデニム地の服を着た女性である。
「エアリスか。
…どうしたんだ、こんな時間に?」
そう。部屋をこっそり抜け出して、わたしはクラウドのいる部屋を訪れた。
「デート、しない?」
そう言ったら、クラウド少し驚いた顔してた。
「デ・ー・ト!した事ないの?」
嬉しそうな困ったような、そんな顔をクラウドは見せた。
「正式には、ない」
「うーん、不幸な青年、ね。まあ、いいわ。さ、行きましょ」
「…でも」
すると、はっきりしない答えが返ってきた。
「―もぅ。
こんな事してる場合じゃないのは分かるけど…たまには息抜きしないと、ねっ!」
「お、おい…」
わたしはクラウドの腕を引っ張って、なかば強引に、ゴーストホテルから出ていく事に成功した――。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます