第22話

「“ユメ”ならボクはありますわ~」


「は?ユメ?」


「何の話だ??」


ケット・シーの揚々とした声に、さらに後ろを歩いてた他のメンバーは反応した。


「気になるわね~」


「アタシも混~ぜてっ♪」


「なんだよ、押すなよっ」


興味を持って寄ってくる者。それに押されて近づいてくる者。


それらがクラウドとエアリスの前に集まった。


「あらら?」


二人だけですますつもりが全員参加でエアリスは少し困った顔を見せた。



「みんなは“ユメ”ってある?」


仕切り直して。


あまり大きくない村の宿で部屋を二つ取った後、メンバーはそこの食堂でエアリスの話を始めた。温かいご飯とおかずがテーブルいっぱいに並ぶ。


「ユメかあ…」


興味のわいた者は食べながら話を聞き、無いものは黙々と食べる。


「ま、実はコレなんだけどね…」


エアリスはポケットから何かを取り出しテーブルの真ん中に置いた。

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