第19話
『えーと、これどうやって使うの?』
『エルウィン、もう音が入ってるわよ?』
『え、ウソ!?』
突然、エルウィンとマオの声があたりに響いて、俺たちだけではなく住民や露店の人々も驚いた。どうやら拡声器を使っているようだ。
『えーと、これよりアストライアにて盆踊りを始めたいと思いまーす。祭りに来ている人はぜひぜひ参加してねー!』
『ドン、ドドン』
エルウィンが言い終わると太鼓を叩く音が拡声器を通して辺りに響く。
ドン、ドドン。
ドン、ドドン。
「準備って盆踊りの事だったんですね」
「そのようだな。
…行ってみるか?」
「はい!」
音につられるように、人々はアストライアに向かい始めた。
聞き慣れぬ音の出し方に、興味を持った子供たちがはしゃぎながら通りすぎていく。
「きゃっ!?」
並んで歩いていたのだが、子供ののひとりがヒルダにぶつかった。
子供の方は平気のようで一度足を止めて「ごめんよ!」と言って去ったのだが、ヒルダは―――。
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