第4話
「卒業おめでとうございます!」
校舎に4人で行くと、昇降口前には卒業生の胸ポケットに桜の花をつけている受付係の在校生の姿があった。
もちろん彼らもつけてもらい、校舎の中へ。
「そういえば、ソウマくん。
会長はどうしたの?」
教室に向かう。その途中で思い出したように呉羽が口を開く。
「ん?」
「なんだよソウマ。
声かけとけって言っといたじゃないか」
風の知らせの声はキリヤのものだ。
会長というのはトライハルトのこと。エルデでは西園寺春人という名前を名乗っていた。
そいつも俺達と同じようにリーベリアに飛ばされた一人だ。
「ヒルダさんも見かけなかったけど…?」
クレハが言う“ヒルダ”というのも同じく飛ばされてしまった一年下の女の子だ。
「一緒には来たさ。
来たんだけど………」
蒼真は廊下の窓から、外を見る。そこからは、光風館を見ることができた。
★★★
光風館の近くには大きな桜の木があった。
その木にもたれるようにしている一人の男性。
この聖ルミナス学園のブレザーの色は紺であるはずなのだか、なぜか彼のは白であった。
「先輩……」
そこにいると知っていたかのように、一人の女子生徒が近づく。
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