第2話
「それにしても…何ですか今のは!って…
殿下の花嫁に失礼かもですけど。
…本当にあの方と結婚するんです?
何か企んでるんじゃないかと逆に疑いたくなりましたよ。」
「……落ち着け、アクラム。何か事情があるのかもしれない。」
「事情?事情なら噂だけでもいっぱいあるじゃないですか!それはもう山のように黒い噂ばかりが。
しかもあの態度、かなり不敬ですよ!
相手が殿下じゃなければ………
殿下………あれです。今なら婚姻をなかった事にしても。」
真面目な顔をしてアクラムが呟く。
「馬鹿なこと言うな。
式は予定通りに行うぞ。」
常に冷静な対応をしてしまうザイードに対してつい感情を隠せないアクラムは、不満げに頬を膨らまし、応接間を出たザイードの後を追った。
(確かにこの婚姻は好き同士がするわけじゃないしな)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます