第58話

わたしの両親が亡くなった時どうしてもわたしを



「他の誰かに渡したくない」



「俺の傍で、俺が幸せにしたい」



そう思った・・・そう言った



そして・・・



「葵は生まれた時から俺のお嫁さん」



わたしの頭を撫でながらの愛の告白をしてくれた



ポタッ・・・ポタッ・・・



わたしの頬を濡らしていく



「やっと、葵…泣けたね?」



止まる事のない涙を何度も拭ってくれる



「パパ…ママ…」



何度も呼びながら泣いた



皐月くんは何も言わずに只、頭を撫で、涙を拭ってくれた

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