第13話

大通りを曲がった所でアイツの姿が見えた



・・・アイツの隣には背の高い男



別に手を繋いでる訳でも腕を組んでる訳でもない



ただ、俺が見た事のない顔で笑ってる



男に何かを話しかけられ、笑いながら男の腕に触れる



男がアイツの頭を撫でる



「クッッ」



まただ、心臓が痛ぇ…



男がアイツの耳元で何かを囁く



とたんに、顔を赤くして頬を膨らませる



「・・・っめろ」



声が出ねぇ・・・



アイツが男と歩き始める



また、俺の前から居なくなる



ダメだ…行くな…傍に居ろ…



「っ南!!」

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