紫音side

第49話

~回想~



「パパ・・・ママ・・・」



「グスッ・・・いたいよぉ」



「ったく・・・煩いわね・・・」



「どうすんのよ?・・・ウチは無理よ!!」



「ウチだって家を建てたばっかで大変なんだから!!」



「もうさぁ~施設に入れたら?」



「お前ら薄情だな・・・」



「そんな事言うなら兄さんが引き取ってよ」



「あぁ・・・俺が引き取るよ」



「まぁ?・・・兄さんがそんな事言うなんて・・・」



「まぁ・・俺は誰にも文句言われんしな」



「兄さん?・・・なんか魂胆あるんじゃないの??」



「そんなんないさ。みんな家族が居て大変だと思っただけだ。俺じゃなくて良いならそれでも構わんよ・・・じゃあ先に帰らせてもらうかな!」



「ちょっ・・・ちょっと待ってよっ。ねえ、この際、兄さんに任せましょうよ?」



「そっそうね。・・・兄さん?お願いできるかしら?」



「私たちも手伝うしね?」



「えぇ・・・いつでも言って頂戴?」



「あぁ・・・その時は頼むよ・・・フッ」



~~~~~



「パパは?ママは?・・・」



「あのね・・・紫音?パパもママも死んじゃったの。もう、会えないのよ」



「・・・どうして?」



「どうしてもよ!」



「ぅえ~ん・・・パパ・・・ママ・・・」



「泣いたって会えないの!!いい加減にしなさい!」



「ふぇ~ん・・ヒッックっ・・・」



「もう!!なんなのよ!まったく・・・1人だけ。なんでこの子だけ残っちゃったのよ!」



「ホントよね?・・・」



「まぁ・・・仕方ないさ。俺が面倒看るから」



「頼むわぁ。」



~~~~~

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