第5話

俺はすぐ傍まで行き・・・



「・・・猫か?親は居ないのか?」



話しかけてみた。



「・・・」



どうしたんだ?その子は子猫を胸に抱き寄せ俯いた。



怖がらせたか?



俺は横に座り覗き込む様にして



「俺が拾ってやるよ」



そっと手を差し伸べると



「拾って・・・く・れるの・」



涙を溜めた瞳で問いかける。



「おいで・・・」



差し出した手をもっと傍に寄せると・・・



「あ・りがと・う」



俺の手に小さな彼女の手が重なった・・・

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