仁愛Ⅱ
過去
第19話
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高1春
俺達は家から近い城東高校に入学した。
中学とは違い煩わしい事が度々ある。
1つは・・・
毎朝、彩と登校すると・・・
「ねぇ今日も桐谷くんカッコイイねぇ~」
「早く別れればいいのに~」
「あの子、顔だけでしょ?」
「・・・・・・」
面倒で仕方がない!
そんな不機嫌な俺に彩はいつも
「智くん・・みんなに見せつけちゃう?」
そう言って俺の心を穏やかにしてくれる。
「・・あぁ。じゃあ遠慮なく・・」
言うより早く彩を抱き寄せ首筋にキスを落とす。彩は顔を真っ赤にしながらも
「//今日はおでこにも・・・」
可愛いおねだり
「・・ん。じゃあ上向いて?」
ゆっくり俺を見上げて柔らかく微笑む
「・・・大好きだよ。彩」
それだけで俺は癒される。
「嫌~~」
「あたしにもしてぇ~」
「・・・雑音うるせぇ・・」
嫌気がピークになった時
「は~い!そこの似合わない化粧をしてる子たち注目~!・・・鏡見てから話そうねぇ~・・・不細工すぎて人としてカウント出来ないから~・・・それとも自分たちの方が可愛いとか思っちゃってる?・・ありえないでしょ?・・・信じらんない?・・じゃあ、ここに居る男子に聞いてみる?・・・は~いそこの化粧オバケ可愛いと思う人?~~」
「・・・居ないっと。・・じゃあ・・・ここに居る彼に抱きしめられてる女の子を可愛いと思う人?~~」
「うぉ・・。予想以上の反応・・」
そこには見渡す限りの男が挙手してる
「は~い・・ありがと~・・ねっ分かったでしょ?・・お前ら・・・消えろ!」
女たちは最後の低い声にビビり顔を赤だか青だかにしながら走って行った。
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