sideレナ

第7話

「こんにちわ。裁判所に出向いていただいてありがとうございます。僕は裁判員の宿田と申します」という。

「弁護士の吉井難でこっちが被害者の牧麗奈さんです」というと、宿田さんは、「さっそくですが弁護士さん、病院の先生からの意見書を読ませていただきました。それは辛かったですね。それで麗奈さんはどうしたいですか。」と言われた私は、ホワイトボードに書く。

私はもう児童養護施設は行きたくありません。と伝えた。

すると、「弁護士さん、あなたにもお聞きします。少女と出会ったとき、見た印象はいかがでしたか」というと「子捨て公園で会った時、かなり衰弱していました。保護しましたが、どうしても俺が引き取って育てたいと思いました」というと、「彼女のご両親は今どこにいるかわからないんですよ。両親を探してもし両親がみつかり両親が育てたいといったときは麗奈さんはどうしたいですか」と聞かれた。

私は、難しいことはわかりませんが、両親に会いたいですとだけ伝えた。すると、「両親を探したりはしないんですね」と聞かれて、探すと出てこないような気がするんですと書く。すると「そうですね。無理には探すことはしないほうがいいでしょう」というと、「カタさんはどうですか」と伝えられた。「俺は彼女の力になりたいと思ってます」と言ってくれた。すると宿田さんは笑って「彼は伝説の裁判官だと言われた五代要という人にそっくりですね」と言われて、「俺のお師匠です。それ」とカタが伝えたら、裁判員の宿田さんがびっくりしていた。

「さっそくですが、裁判所としてはその施設に通告を出すことができます。何かあれば警察もすぐ動いてくださると思います。どうぞ、ご心配なさらないで、学校に行ってくださいね」と言われて安心した私。そしてありがとうございます。なんであなたは私に優しくしてくれるんですかとボードに書いた。すると宿田さんは思い更けるようにこう、答えた。「いやー昔、僕は実の親にいやなことをされて逃げれなくてね。その後逃げ出して、引き取られたところがすごくいいところだったんで、そんな時、俺に実の親が嫌がらせしてきて、両親と一緒に裁判所の門をたたいた。それが五代さんの出会いってわけだよ」という。

「あんた、両親に煙草を押し付けられたのか」と聞くカタ。

「なんでわかるんですか」と聞く宿田さんは「あっ」と何かに気が付いたみたいだ。「もしかして君、心の声が、君の事は五代さんから聞いたよ。なるほどね。と言われた。

そして後の事は任せてといわれたので、私はカタと一緒に帰った。

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