第38話

朝、目を覚ますと、彩斗さんはシャワーを浴びていたのだった。

「おはよう」というと私に軽いキスをしてきた。

「昨日は真菜ちゃん、可愛かったよ」というと、真っ赤になった私。

彩斗さんは余裕なんだなと思った私は、「ごめんなさい、満足させてあげられなくて」と謝ると、「おいおい、真菜ちゃん、君は男をそうやって刺激して」というので「彩斗さんは大人ですよ。すごく」というと、「真菜ちゃん、僕が余裕に見えたのかな。いつも真菜ちゃんが茂樹と隼人と話すとすごく嫉妬してたよ。真菜ちゃんに気付かれないようにしていたけどね」という彩斗さん。

「彩斗さん、私、初めて会った時の事、覚えてますか。私は希望の家に行ったとき、クーラーのついてる音をおじさんの音とおもって怖がってたとき、彩斗さんは私に気が付いてクーラーを止めてくれて。でもそれって、彩斗さんにはすごく体に負担がかかってしまっていたのに、彩斗さんは私に、真菜ちゃんは悪くないっていってくれて、その時、頭を撫ぜて落ち着かせてくれた事。その時、私は彩斗さんが私をお嫁さんにしてくれたらきっと大事にしてくれるなと思ったんです。それは今もかわらないです。だから今度は、あなたと人生を一緒に歩んでいけたら、どんなに素敵だろうと思ってます。どうか私と結婚を前提に付き合っていただけませんか」というと、彩斗さんが顔を真っ赤にして、「真菜ちゃん、僕はこの通り病気がある。できないこともたくさんある。それでもいいというのなら、僕とお付き合いをしてください」と真剣に伝えてくれた。

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