第22話

「君は悪くない」この言葉を聞いたとたん、泣いていた。彩斗さんが私を抱きしめてくれて、好きなだけ泣いていいからというと彼は私を胸に抱きしめてくれたのだ。陽さんに「少しでも自分を好きになってほしいよ。そのために治療を受けてほしいな」というと栞さんも「真菜ちゃんはかわいいんだもん。大丈夫よ。私もいろいろあったけど、自分を好きになれたのは満がいたからだよ」といってくれた。私に彩斗さんは、部屋に行こうと自分の部屋に連れて行ってくれた。「ごめんね。クーラーが切れなくて。おじさんの音がしてるんでしょ」というと、「私、もう逃げません。あのおじさんとのことで人生は狂わされたかもしれないけど、それが私の人生のすべてではないから」というと「まずは兄貴から催眠療法を受ける事。兄貴ならきっと君を楽にすることができるからね。」というと、私も満さんに頼み込んだ。すると、「わかった。なら、明日、楽な服で来て」という。私はその日、彩斗さんが車で送ってくれた。

彩斗さんって運転できるんだね。と思ってると「なに」と聞かれたので、「運転できるんですね」というと「一応運転免許は持ってるけど、もしかしてできないと思ってたかな。比較的涼しい時でないと、クラっと来るから、事故起こしてもいけないから、涼しい夜の時間帯にしてるんだよね。」と彩斗さんがいうので「なんか彩斗さんって夜に明るく優しく照らしてくれるお月さまみたい」といったら、「そうか、真菜ちゃんがそういってくれるとうれしいな」という。彩斗さんが「もう、そろそろつくよ。僕も降りていい。挨拶するよ」という。

家に帰ると、案の定両親が心配で玄関に待っていた。

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