第11話
講演の打ち合わせに真菜ちゃんも俺同伴で連れて行くことにした。
「狩場さん。ようこそお越しいただきました。この主催者の大友連です。よろしくお願いします」というと、兄貴は「連、なんだ。このかしこまった挨拶は」と言うと、栞さんが「満、そちらは仕事なんだからしかたないよ」というと、「今日は打ち合わせだ。俺の事は兄貴でいい。かしこまったあいさつもいい」といい、兄貴は納得できないっみたいだ。なので連は、「兄貴、懐かしい。その言葉の響きが」というと、連はリラックスした様子だった。「八木がなんでここに、お前大丈夫なのか」という連に「彩斗先生に連れてきてもらったの。大友先生」というと、「久しぶりだね。八木の主治医なんだね。彩斗」というとこくりと頷いた。
「さっそく本題に入ってもいいかな、兄貴に講演してもらいたいと思ったのは、実は八木のリストカットがきっかけでね。腕を見た時、八木に昔の自分をみたというか、先生も寂しいと思ったら切っていたよ。そんな時八木のノートをこっそり見たんだよ。明らかにあれはいじめだと気が付いたよ。でも僕は何も言わずに、八木を部活という居場所をつくってやりたかったんだけど、もうお前もあと5ヶ月で高校二年生になる。だから俺はスクールカウンセラーとして八木の高校生活を楽しくしてやりたいとおもったんだ。それが理由ね。それと、5年前に噂を耳にしたからさ。ある少女がいじめられていた友達の自殺を止めたってさ。それが兄貴の特別授業だったと知ったのは、隼人君がその子と会ってたのを見たからね。」といった連。兄貴が「俺が話したいことでいいのか」といったので、連は「いいよ」といったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。