第10話

その日の夜の事だった。

「兄貴、真菜ちゃん、いじめにあってたのに、転校したくないっていうんだよ。部活の先生が熱心な人らしくてね。」というと栞さんが

「満、講演引き受けたら、ちょうどこの希望の家に連がきたよ。連と会ったのは小学校以来だったから、俺、最初誰かわからなくてね。連はある進学校のスクールカウンセラーになってるんだと。」というと「そっか。会いたかったのに。僕仕事だったし、仕方ないよね。」というと、「連はそこの学校の卓球部の顧問も引き受けてるんだってよ。一人の女の子が卓球の事になると周りが見えないのかって思うほどの集中力らしいんだ」というので、「それ真菜ちゃんだと思う。だってそんなこと言ってたんだよ」というと、「そっか。びっくりするぞ。連」という兄貴は続けて「講演の打ち合わせがあるんだ。場所はこっちが指定したし、綾斗、真菜ちゃん連れて来てもらっていいか」という兄貴に俺は許可をだすけど、俺も医師として同伴していい」と聞いたら「ああーいいぞ。俺が、講演を引き受けることはめったにないからな」という兄貴。栞さんが「満の言葉は説得力があるからきっと聞き入れてくれるよ」という。すると「師匠さん生きていたらなんていってただろうかな。ほめてくれてたと思うけど、師匠さんの聞いてほしかったな」という兄貴に栞さんが、「満、師匠さんはきっと天国で聞いてくれてるよ。だから頑張ろう。」という。兄貴を励ますのをみて「栞さんはもう兄貴の妻だよ」という俺に隼人も納得していた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る