手紙、大人の猫より
第21話
私はここにいる理由は身寄りがいないから。
お父さんとお母さんは私の大きくなった姿が見られなかった。
こんなに大きくなったよって今ならいってあげれるのに、
こうして一人になったときに実感するんだ。
私はあの時、学校から帰る途中に道を聞かれて誘拐された。
そして、見ず知らずの男性に身体や時間や心も奪われた私。
満が言ってたっけ私の心の傷は一生消えないって。
そう思うと苦しい。消えてしまいたいと思ってた私をここに連れてきてくれた満がお世話をしてくれてる。
それはうれしいことなのになぜか私は自分自身迷惑をかけているように感じる。
お金も返すなと言われてるけど、少しでも返したいとこうして掃除や洗濯をしてる。
いつもありがとうと言われるけど
ある手紙を見つけた私がそれを見る。
身寄りのない君へ
ここは、身寄りのないものたちに夢を持ってほしいと思い、私が作った場所だ。君たちがもし寂しいのならあまえてほしい、我慢してほしくないと思ってる。私は昔探偵として働いていた。私には稼いだ長年の資金や遺産がある。ここを作った理由はある少女である。少女はお母さんとお父さんがいなかった。
私は、なんとかして子供の両親をさがしたのだが見つからない。
結婚もしていなかった私が育てることになった。
私は本当の子どものように育てた。するとこの子が成人になったとき、ある人に婚約を申し込まれた。その子は行くかとおもいきや、私はお断りしてきたと聞いた。どうしてというと、彼は素敵な人だけど、私の母や父がいないと聞いたらどうするか世間体を気にしていたようだった。彼はなぜ婚約を断ったのかわからなかったみたいで、私は彼に解いた。すると彼は俺は世間なんて気にしませんといい彼女をほしいと言ってきたことは本当にうれしかった。だからこの子に伝えた。君は愛してくれる人がいるんだと、そして彼女は彼との間に子供が出来たが、身体が弱くて二人とも亡くなった。私は子供を養子に出した。それが千秋だ。
君のお母さんを育ててきたことを私は後悔してない。いつかお母さんたちみたいな子供が一人もいなくなってほしいと思ってる。
売られる子供たちも、育児放棄をされる子供たちもだ。
私は今日、売られる子供を買って自分の子どものように育てるつもりだ。この部屋は希望の部屋という。部屋に来た子供たちが幸せになることを祈ってる。大人の猫よりと書いてある手紙を読んだとき、この部屋でお世話になることで将来後悔しなきゃいいんだと思った。私は満に出会ったことを後悔してないと改めて感じた。手紙との出会いだった。
そして大人の猫は満に聞いたお師匠さんだねと思うのであった。
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