悔しい

第76話

悔しがる次郎。




「そんなにゴネるなよ」




「太郎さんは、散々食べたからそんな事言えるんですよ」




「分かったよ、また結婚式の余興の仕事が入ったら、連れて行ってやるから、機嫌直せよ、な!」




あの悲劇が頭をよぎる。




即答でー




「いいえ、結構です!」




「何でだよ!旨いもん食べたいのだろ!」




「旨いもんは、食べたいけど…」




「けど何だ?」




「…」




「あっ!分かったぞ!また緊張して失神するのが恥ずかしいのだろ」




「今回の事は、誰にも言わないから、内緒にしといてやるから、気にするな!な!」




と言って次郎の肩をポンと叩く太郎。




「失神したのは、緊張したからじゃ無いのに…」




「この人には言っても通じ無いのだろうなぁ」




そう呟く次郎であった。

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