バカと天才は紙一重
第77話
「でも、太郎さんの舞台度胸は凄いものがある」
「あの空気感と雰囲気の中で、全く動揺せずに最後までやり遂げるんだもの」
「しかも、明らかに冷やかしの“アンコール”なのに本気で受け取るんだもの」
「あれは、真似出来ない」
「いや、待てよ、それを気づいていながらあえてやるのか、気づいていないのかによっては随分差があるぞぉ」
「お笑いで言えば、“笑わせている”のと、“笑われている”違い」
「一見、同じ笑いのようだが、月とスッポン位違う」
「笑われているのは俗に言う天然で、笑わせているのは、技術ですから」
「となると太郎さんは、どっちだ?」
「考えるまでも無いか…」
「でも、バカと天才は紙一重って言う言葉もあるし」
「そうすると、太郎さんは紙一重で…」
「もう考えるのは止めよう…」
そう長々と心の中で呟く次郎であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます