第64話

ちなみに、私はお笑いセミナーで受講している間、コンビを組んでいました。


コンビ名は、話題にも伝説にも何もならず幻で終わったーーーー。


“カリカリチーズ”です。


居酒屋で相方とネタ合わせをしている時に、居酒屋の店員さんが、追加注文はありませんか? と言って来たからカリカリチーズって二人揃って言ったのが、コンビ名の由来なのです。


相方がボケで、私がツッコミでした。


ネタは私が全部考えていました。


相方にネタ合わせまでに覚えてきてくれと、何回も言ったのに駄目な人でした。


基本的に覚えが悪いにも関わらず、努力もしないので最終的に、私がブチギレてコンビを解散しました。


新しい相方を見つけようとしたのですが、目ぼしい人がいなかったのでピンでやるようになりました。


だから、セミナーの最終日のネタ見せでは、得意のアクションを取り入れたネタにして一人でやりました。


これが講師の一人の目に止まり、全国の温泉地を回れるよと言われたほど好評価でしたが、私は現役のアクション俳優で既に全国のテーマパークを回って活動していますのでとは言えなかったので、その節は宜しくお願いしますと大人の対応でその場を治めた。


お笑いセミナーが終わった後、主宰しているお笑い事務所の一部の方々には、勿体ないねと良く言われましたが、元々お笑い芸人を目指して受講をしに来た訳ではないので、お笑いライブなどの出演を全て断りました。


それを生意気だと思ったのか、事務所の関係者の一人に君は、うちのニーズには合わないねと憎まれ口を言われた。


ただ、その人が良く言っていた言葉がーーーー。


「芸人は、笑われてなんぼだ!」でした。


私は、根本的に笑われる事と笑わせる事は、全く別物だと思っているので、逆にその人に憎まれ口を言われても全然腹は立ちませんでした。


だって笑われるのは嫌だから!


バカにされているみたいで!


技術で笑いを取ってこそプロだと思うので、だから“笑わせる”のです。


しかしながら、勉強して努力して技術を身に付けて、そこそこのネタは作れるが、フリートークやアドリブ、そして閃きや頭の回転などはセンスが必要になると思います。


本当に面白い人はセミナーに通う必要なんかないのだ!


そして、私はお笑いセミナーで学んだ事をセキュリティワールドでの野外アクションコメディショーに役立てた!


つまらない台本の内容は、変えて貰えなかったので、個人的にお客様をイジってアドリブをバンバン入れて笑いを誘う事に成功した!


あと、放送作家の講師が言っていた言葉を思い出し、ネタに詰まったらパロディをやれ!


を実行した時もお客様にウケた!!!


他の講師の言葉も思い出し、色々試してみた。


結果、ほとんどがウケた!


流石は、現役でしかも第一線で活躍されている方々だ!


的を得ている言葉が多いし実践的!


私は、何て安い買い物(お笑いセミナー)をしたのだろうと本当に心からそう思った。

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