第46話
更にモテ期は続くーーーー。
私に彼女がいるのを分かっている上で、二番目の彼女にして欲しいとか三番目でも何番目でもいいとか、言って寄ってくる女の子が沢山いた。
中には、身体だけの付き合いだけでも良いのでと言ってくる子まで現れる始末…………。
正に、漢冥利に尽きる。
これを“薔薇色の人生”と言うのでしょうか?
理性………… 自制心………… 欲望のコントロール…………。
兎に角、“情熱の薔薇”の効力のお陰で授かった鬼モテ期の為、効力がきれると終わるかもしれないので、敢えてモテ話しをさせて頂きましたが、これ位にしておきましょう。
話しは変わりますが、パレードダンサーの中に地元の者がいた。
地元の者には、原始時代村にいた事を話した事があったので、私の事を忍者と呼んでくる。
それを真似して最近、情熱の国のダンサー達もNinjaと呼んでくるようになった。
そう言えば確かに、忍者は子供と外国人には人気がある。
仮装パーティーの時、忍者に扮装すれば良かった。
そうすれば、恥をかかなくて済んだのに。
時すでに遅し。
何故、SMの女王様に扮してしまったのだろう…………。
話しを戻します。
私の事を忍者と呼ぶ地元の者から、今度の休みに海で遊ぼうと誘われた。
ちなみに、地元の者の実家は真珠の養殖をし、販売までしていてマリーナシティを所有する程の、結構有名なお金持ちらしいのだ。
ジェットスキーに小型船やボートなども所有しているようなのだ。
私は、一度ジェットスキーをやってみたかったので、とても休みが待ち遠しくなった。
そして、待ちに待った休みがやってきた。
地元の者は、オープンカーで寮まで迎えにきてくれた。
やっぱりボンボンだ!!
そのまま、マリーナシティまでドライブ!
「すげーーーー!」
思わず声が出てしまった。
念願のジェットスキーにボートや小型船にも乗せて貰い、マリンスポーツを満喫させて貰った。
ボンボンの大豪邸である真珠御殿の実家で、豪華なディナーもご馳走になった。
ボンボンが家族に私の事を忍者だと紹介していた。
ボンボンのお父さんもお母さんも妹も、絵に描いたようなお金持ちのフォルムをしていた。
お父さんは、子供の頃から忍者が大好きで原始時代村にも忍者を観に訪れていたらしいのだ。
お父さんは、知らず知らずのうちに私を観ていた事になる。
それを知ったお父さんは、やけに私の事を気に入り真珠の販売店まで私を招いて、どれでも好きなものを持って行きなさいと言ってきた。
かなりお酒を呑んで酔っていたので、冗談かと思いきや本気モードで勧められたので困った。
ガラスケースの中に陳列された真珠は、どれも高価なものばかりで気が引ける。
そこで、目についたのが無造作に飾られている真珠のペンダントだった。
私は、お父さんに尋ねた。
「これが欲しいのですが」
すると、お父さんがーーーー。
「流石! 忍者は、お目が高い!」
「えっ!」
「嘘、嘘、これは、色も悪いし売り物にならないから捨てるのもあれなので、ペンダントにして飾っているだけだから」
「そうなのですね」
「養殖していると何百万個に一つ、突然変異でこう言うものが穫れるからな」
「では、これを下さい!」
「こんなので良ければ全然いいよ、持って行きなさい」
「ありがとうございます!」
気分を良くしたお父さんは、真珠の養殖のやり方を事細かく説明し始めた。
私の退屈そうな様子に気づいたボンボンが、明日は仕事で朝が早いからと嘘をついて遮って助けてくれた。
そして、颯爽とオープンカーで寮まで送ってくれた。
私は、お礼を言ってまたジェットスキーに乗せて貰う約束を交わしてボンボンを見送った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます