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週明けの月曜日、かねてから話があった、定年退職をした課長の役職を大阪支店より異動になった男が就いた。


その男の顔をみて、梢は心臓が止まるかと思うくらいの衝撃を受けた。


まじか…

いくら事務服を着て、見た目も地味にしていたとしても、そのうちばれるのではないかと、ヒヤヒヤする事になるはずだ。


一夜限りのあの男が、着任してしまったのだ。


最悪…


付き合っていた男も同じ会社にいるが、それ以上に厄介だ。


頭の回転をフル回転にし、どうしたものかと考えるが、何も浮かばない。


極力顔を会わせない事にするほかない。

他人だと思わせれば良い…


けれど、セックスの相性は良かったのだ。

それだけではない。

快楽に溺れさせてくれる…

思い出すと、体が疼く。

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