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部屋の前で来た所で、中から人の声がかすかに聞こえてきた。


両手がふさがっている事を良い事に、そのまま動けずにいたら、聞き耳を立てるつもりじゃなかったのを中から


「いい加減にしなさいよ!何時までそうしてるつもり?ねぇ、あの子はあなたの事を許すって言ったのよ!」


「もう、ほっといてよ俺はもう、そんなのどうでも良い」


「あんたね!いい加減へそ曲げたままだと、あたし本気で怒るわよ…」


ドスのきいた低い声は、声だけでも怖いんだけど…


どうしよう。


翔さんやられちゃう!


「開けて下さいドア開けられなくって」


俺に出来るのは今声を出すことだけだ。


おもいっきり目を閉じでドアが開くのを待った。


あれ?何も聞こえなくなった?


恐る恐る目を開けると、視線を合わせた優希さんって人が目の前にいた。


「うわっ」


びっくりして、お盆を持ったまま後に倒れそうになったが倒れることはなかった。

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