第35話

「んじゃ、行ってくんべ、チビ!!」



バイクに跨がったまま、竜希さんが頭を撫でてくれる。



「いってらっしゃい。竜希さん」



「行ってくるぜ、チビ助」



桂も手を伸ばしてくるけど叩いてやる。



「触んな、勝手に何処へでも行け」



「酷いな!!おい!!」



叩かれた手を撫でながら嘆く桂。


けど、目が笑ってる。



コイツはMか?!


喜ばせる気なんてないぞ!!


あたしは!!




「ちょっハイネ!?」



「うぉお!?」



「ゴフっっ!!」




桂を警戒しながら後退れば、蓮くんと麻也の乗ったバイクに激突する。




「~~~っっ!!」




ハンドルがっっ背中に食い込んだ!!

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