第60話
麻也の頭を撫で、話を続ける。
「11月も半ばの寒空の下、まだ幼木の桜の木の根元でハイネは寝てた」
「は?」
「あ?」
「え!?」
「あーー!?」
「11月やぞ!?ハイジ…死んでたんか…」
「「「「「死んでねぇ!!」」」」」
「お前が死ぬか?」
「なんでやっっ!!」
ハイネを勝手に殺すな。
驚愕する皆。
ああ。
まぁ。
そんな反応だよな。
俺も驚いたからな。
「まさか…」
最悪の想像をした蓮が、煙草を落とす。
それぞれの顔色が悪い。
「いや、本当にただ寝てただけだ」
俺もそう疑ったが、小さな体を出来る限り丸めて震えながら寝てた。
関わったら面倒。
そう思って、俺は立ち去ろうとした。
だが……。
寝ながら静かに泣くお前を、どうしても放っておくことが出来なかったんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます