第59話

「そ…か」




ちと照れた。

見られたくなくて、そっぽを向く。




「お?デレたぞ!?」



「八雲がデレた!!」



「ちょっ、やっくん!!こっち向いて!!ハイネに後で見せるから!!」



「見せるな!!」




麻也が携帯を構えて、俺に迫る。




「けけけっ。ホンマ"黒豹"は仲良しやのぅ」




少し離れて俺達を見てた、死桜が笑いながら煙草を取り出す。



ソレに俺は手を出して、1本貰う。




「あっ俺もくれ」



「俺も」



「久々じゃねーの」





竜ちゃん、桂、蓮が続く。




確かに。

ハイネが来てから、小さなハイネのこれからの成長を妨げないようにと、他所で吸ったりしてたからな。




俺はその時に止めたが。今はどうしても吸いたくなった。




四人まとめて、死桜から火を貰う。




「ふー」




早く…早く…。

ハイネを……。




「やっくん…」




っっ!?




麻也が近寄ってきて、思考に沈む俺を呼ぶ。




んな、険しい表情すんな。




「大丈夫だ」

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