第42話

ハイネside




痛い…熱い…。

体が燃えてるみたいだ…。




周りを見れば、真っ暗で誰もいない。




あたし独り。




小さい手を暗闇に伸ばす。




あたしの手、こんなに小さかったっけ?




「パパ?ママ?」




声を出してた呼んでも、返事はない。




どうして??

どうして、あたしは独りなの?




「パパー!?ママー!?」




ここは怖い。

独りは寂しい。




「う…」




我慢出来なくなって、涙が溢れだした、その時。




遠くで、二つの光が現れた。




「パパ!!ママ!!」




わかる!!

わかるよ!!




あれは、あたしの……。



駆け出すも、いつまでたっても、そこへは行けなくて。




近づけなくて!!




どうして!?!?



会いたい!!

会いたいよ!!




最期に会いたい…。




最期??





あたし、何言って…。




記憶が、姿がごちゃ混ぜになる。




あたし…は?




『チビ!!』

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