第59話

部活を選ぶのは個人の自由だから、


あたしがとやかく言う権利はない。



あたしが同じ役目をこなせるとも思えない。



だいたい あたしは、

バスケのルールすら満足にわかんないし。




悔しいけど、


木原さんに一本とられた気分だ。













『戻ろう、直ちゃん』



あたしは短く言って、入口の方へ向かった。




ここに、


あたしの居場所はない。




マサトはあたしがいることにも気づいていないっぽい。




木原さんや他の部員達と何やら盛り上がっている。




これ以上ここにいても



入り込む余地のない壁を感じて



虚しくなるだけだ・・・。

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