第7話
「ううん。
あたしも今来たとこなの」
「お~い❗
みんな、おはようさ~ん❗」
校門の方からまた1人、
背の高い女の子が走ってくる。
「いっちゃん、おはよう❗」
「おはよう❗」
いっちゃんは 弾んだ息を整えながら あたしたちを見た。
さゆといっちゃんは、
中学に入ってから親しくなった 1年の時のクラスメイト。
でも、もっと前から一緒にいるみたいに
すっかり仲良しだ。
「ね、
早くクラス分け 見に行こうよ」
「でも 混んでるよ?」
正面玄関のあたりには、
既に黒山の人だかりができている。
「でも やっぱり気になるじゃん。
行こう」
『あ、待って』
あたしはあわてて直ちゃんの後を追った。
「あ~あ、
やっぱ別れちゃったね~」
「何だよ。
またお前と一緒かよ⁉」
貼り紙の前では
いろんな人が喜んだりガッカリしたり…。
実はあたし、
こうやって、クラス分けの表を自分で確認するのは初めて。
小学校の時は、
学年ごとに集まって 先生が読み上げてく方式だったし、
去年は直ちゃんに見てきてもらった。
でもね、
夢だったんだ。
こうやって、みんなと一緒に掲示板の前でドキドキするの。
何それって 笑われるかもしれないけど、
マジメな話。
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