第18話
そして本番の日。
私は、物凄く緊張していた。
だが、
「桜子、あとどのくらい?」
不安そうに尋ねてくる司。
司の方が…もっと緊張しているらしく、さっきから同じことを何回も聞いてきていた。
「あと10ぷんだよ」
帰りたい、と呟く彼。
何回目だろうか。
表情に出さないものの、ずっと繋がれている手から緊張が伝わってくる。
司は、先生に呼ばれない限りずっと私のところにいた。
司から手を繋がれた時は飛び上がるかと思ったけど、可愛く見えてしまい、ずっと繋いでいる。
周りの女の子が羨ましがるのが気分が良かった。
今になってわかる、優越感という感覚。
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