とあるチームの話し合い



俺はAランクチームのリーダーであるカオルっす。


ノウキンズっていうAランクのチームが行方不明っていうことでダンジョンを調査しにきたんすが‥




「このお兄さん【狂星】んとこの【器用貧乏】じゃないっすか‥」



「おおー!!あそこのチームの子かー!!道理でスゴイわけだ!すげー!!」




目の前でハゲの攻撃を防いだお兄さんは、今勢いのある【狂星】というチーム。1人以外が職業スキル持ちでその中には【賢者】と【大剣豪】というレアな職業スキルを持ってるのもいるっす。




「そこのお兄さんに手を出したんすよハゲ‥


‥はぁ魔王ってワードに反応して攻撃しちゃだめっすよ‥」



「だからハゲって呼ぶな!!というかなんだ?

お前はあの若造共のチームにビビってんのか?」



「これだから戦うことしか能のない奴は困るっす‥ハゲは大阪のダンジョンスタンピード参加したっすよね?」


「ハゲって‥ああ覚えてるぞ?俺達はその時大物を倒したんだ。覚えてるに決まってる。」



「そうっすよ。その時に10000体をたった1つのチームで討伐したチームが狂星っすよ?」



「おおー!!!それはすごいなー!!」



「ああ?数は凄いかもしれないが俺らでも楽勝だろ?」



「確かにそうっすね。モンスターもC〜Eの有象無象。それぐらいなら俺らでも倒せるっす。でもその中にはAランクモンスターやネームドモンスターも多数発見されてるっす。」



「おおー!!それはすごいねー!!」



「しかもっすよ?その中の一人が一発でAランクやネームドモンスター全て倒したんすよ?」



「ん?それは知ってるな?確かそれは嘘だったんじゃないか?話題になったよな?」



「話題になったっすね。その後のニュースは覚えてないっすか?」



「‥いや?何かあったか?」


「あー!!あったねー!!団1個つぶしたやつだよねー!!あれはマジで凄いよなー!!」




「‥‥あれか!?」




「そうっす。周りが嘘つきってのたうち回ってどっかのアホな奴が賢者の逆鱗に触れちゃった奴っす。」




「‥あったな。」




そう。狂星がAランクになったのはあの事件が1番大きな要因だろうという事件。

基本チームは3〜5名で組むことが多いんすが、実力がついてくと【ギルド】に加入するチームが増えるんすけど、そのギルドを1つ潰したのが狂星の賢者だったんす。

そのギルドは構成員は300名もいた大所帯で中にはAランクの冒険者も10名はいたんす。


そしてそのギルドにはSランクの人間も2人いたんすけどそれを大剣豪が1人で倒しちゃったんすからもう皆何も言えなくなったんすよね。




「その賢者と大剣豪のお気に入りがこのお兄さんなんすよ。というか賢者はこのお兄さんに【器用貧乏】ってあだ名を付けた奴がいたからって理由で団を潰したんすからね?」



「‥思い出した。その話題に上がったのがこの子か。」



「この情報はあまり知られてないっすけど、賢者と大剣豪はこのお兄さんがお気に入りでこのお兄さんは彼奴等の逆鱗なんすよ。」





あんなキチガイの奴等がいるチームの人間なら俺等が理解出来ない状況にあってもおかしくないっすよね?


それならテイムモンスターが【魔王が主】なんてヤバそうな称号付いてても分かる気がするっす。



それにこのお兄さんがテイムのスキル持ちなんて情報なんて初めて聞いたっす。


この場所に狂星がいるとも聞いてないっすし、それにあのチームは今【準魔王】のボスモンスターを討伐しようとしてたはずッす。



そして器用貧乏のお兄さんは戦力としては確かにAランクには及んでないかもしれないっすが、それ以外で有名っす。


何処から調べたってくらい情報通でマジックアイテムも自作出来る。さっきのロケットエクスプロージョンっていうマジックアイテムも強力だったっす。



それにあの2人に慕われるカリスマ性に、ハゲのあのスキル獅子王紅蓮を防げる冒険者なんて早々いないっす。


ソウルウエポンにも複数認められるなんてそれこそ前代未聞っす。



俺もハゲもソウルウエポンにはキチンと認められず【固有技】も1つしか使えてないってのに‥‥



それにあのお兄さんの拳銃2つにナイフはソウルウエポンだったっすよね?

なんすか?2つのソウルウエポンを使って1つの技にしちゃうとか。Sランクの冒険者にもそんなの出来る奴見たことないっすよ?

というか2つ以上ソウルウエポンに認められてる人を知らないんすけどね。


このお兄さんが2つ以上のソウルウエポンに認められてるってだけでもうキチガイっすよ。






「触らぬ神に祟りなしっす。‥ただお兄さん気を失っちゃったんすよね‥」




一刻も早くこの場から離れたいっすけど、今このダンジョンは何かしらの異変がありそうっすからねー‥




「ノウキンズも何処に行ったんすかねー‥」




「このお兄さんもこのサムライ君も白だよー!!」




「それは良かったっす。」




ショタの鑑定スキルは中々優秀っす。このお兄さんもこの侍のゴブリンさんもノウキンズ位の実力の冒険者を倒したなら称号でそれらしいのがある筈っすけどそれもないっす。


「俺のスキルも【反応しなかった】っすし、このお兄さんは大丈夫っす。おい、ハゲ。あんたのせいなんすから起きたらちゃんと謝るんすよ。」



「だからハゲって呼ぶな!」




1度ダンジョンから連れ出した方がいいのかも知んないっすけど。この侍のゴブリンさんは俺達が近づいたら襲ってきそうっすよねー



「グギョオオオオオオ!!」



「流石サムライすね。俺等のが強くても主君を守る意志に感服っす。」






起きるまでまってるっすかね。


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