第43話

そう、秘密3つめ。

同棲…というより、結婚しています。


結婚したのは入局してから付き合って1年が経った頃。


「おい…俺は聞いてないぞ!

笑ちゃんは娘みたいなもんなのに!」


「俺も聞いてないっす!

まさか結婚してたなんて…!」


2人がどんどん反論する中、荒川先生は何かを考え込む様子。


「すみません。

本当はすぐにお話しする予定だったんですが…その後すぐに長期出向が入りまして…。

2人揃って、と思っていたので完全にタイミング逃しまして…」


「すみません…」


未だ衝撃を受けた表情を浮かべる2人と荒川先生に頭を下げる。


「あれか!

あの時期か!

だから氷室はすごく元気なかったのか?

今でも覚えているぞ、あれはすごかった。

な?荒川」


「はい、俺もはっきり覚えています。

あの時か」


「ちょ、笑ちゃん知らないので…内緒で…「先生方、あとで詳しくお願いします」」



焦る龍太郎が可愛い。


「待った、じゃあ、結婚式はどうした?」


さらに医局長は思い出したように興奮して、急かすように聞いてくる。

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