え、どうする？

ここでバラす？

とりあえず言葉を発することも出来ないので、じっと彼を見つめる。

「実は…」

言うっぽい。

龍太郎が言いかけたその時。

コンコンッ

医局のドアが叩かれた。

みんなが扉へ視線を注ぐ中、

「失礼しまぁす」

そう言って入って来たのは昨日のナース。

「あっ…氷室先生ぇ。

これ、私のアドレスですぅ」

何割り増しかの甘い声を出し、小さな紙を持って、黙って龍太郎のもとへ行く。

…は？

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