第35話

「じゃあ、そろそろ俺は帰るね」


「うん、気をつけてね」


日付が変わる頃龍太郎は帰って行った。


最後に

「頑張ってね」

って言ってくれた。



何気ない言葉だけど、そういう優しさにまた惚れる。

本当に…毎日恋してる気分になる。


好きで好きでたまらない。

だから今日みたいなナースに対してはモヤっとする気持ちは結構大きいけれど、龍太郎を信じているからこそ、受け入れないのを知っている。


飽きられないように必死だ。


ーーーーー


彼の言葉を励みに、残りの勤務を全うし、いつの間にか朝。


それまでに何回か呼ばれた。



「うーん…」


日の光に伸びをしていると


ガチャッ



「おはよ…」


荒川先生だ。



「おはようございます」


「…」


私が見えてないみたい。

荒川先生はそのままソファーへ直行。



バタンッ



グー

グー


早い…。

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