第33話

振られるのが怖くてなかなか顔が上げられなくて。


なんとか…やっと顔を上げた時、笑ちゃんが俺の胸に飛び込んできた。



何がなんだかわからず、とりあえず笑ちゃんの頭を撫でると…ゆっくり顔をあげて、

「ずっと…ずーっと前から大好きでした」


って言ってくれた。


本当に嬉しくて…泣きそうになった。

いや、泣きたかったけど…笑ちゃんが必死に涙が零れないように頑張っていたから、俺が泣いたらダメだって思った。


それから少しして、仕事の忙しさで忙殺されることがわかって。


仕事では一緒にいられるけど、プライベートは家から出るのもやっとで。


でも会いたくて。

会いたさで耐えきれなくなってなんとか「一緒にいたい」って打ち明けた。


笑ちゃんも同じこと思っていたみたいで、「じゃあ、一緒に住む?」って提案してくれて。


迷わず頷いて、あっさり同棲も決まって。

もう幸せいっぱいで、こんなの幸せでいいのかな?って思ったくらい。


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