第9話
――――――――――――――
時は過ぎて受付時間も終了。
夕方になった。
私の外来時間でも、救急車で運ばれた患者さんや、入院中で具合悪くなった人…など、とりあえず忙しかったようで、昼過ぎに戻るとみんなほとんど医局にいなかった。
今は犬男はなんだかぐったりしてる。
医局にいる私たち以外の他のグループの先生方も同様に、かなり疲れているみたいだ。
そうそう、外科には私たち5人のグループ以外にももう1つ同じ人数で仲間がいる。
そんな中。
「じゃあ、俺は先に帰るよ」
後藤医局長が荷物を持ち言う。
「今日はお疲れ様でした。
ほとんど休む暇がありませんでしたね」
肩を回しながら言う氷室先生に、
「まぁな。
でも、今日は娘とデートだから疲れも吹っ飛ぶもんよ。
で、明日は李莉と…」
医局長は疲れながらも嬉しそうな顔をする。
李莉(リリ)さんっていうのは奥様。
かなりの美人。
私も午後からの仕事で疲れていたが、医局長の幸せそうな顔を見るといくらか疲れが取れる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます