第34話





 砦の言葉にあたしはそう考えていると、抗が口を開く。



「蒼連には本当に気をつけろ。アイツ等はどいつもコイツも、クズだ」



 怒っている低い声と表情で言った抗。それにあたしは笑う。



「大丈夫!気をつけるから」



 なんとも軽いんだろ。



 そう自分で思ってしまったが、今のあたしに言える事はこれだけだ。あたしの言葉に抗は、心配そうな表情を向ける。それに笑みを見せる。



「大丈夫だよ。あたしには、皆がしばらくいるんでしょ?」



 目の前にいる圭と抗、そして砦、零二と哉が、男らしく笑みを見せている。あたしはそんな圭達に笑顔を見せると、辰己を見た。



 こんなあたしの事、守ってみなよ、総長さん。



 心の中で辰己に対してそう言ってから、あたしは再び皆を見る。



 今更だけど……。



「先輩達ってもしかして……モテます?」



 圭は明るい茶髪で耳にかからない程度のショート。それでいてやや鋭い細目。まぁパッと見、体格もいいから怖がられるだろうけど……。

 零二は金髪で肩より下まで伸びている。抗よりも長いかな?

 前髪も伸ばしているようで、メガネにかかっている。たぶん、度入りだと思う。それでいてなぜか、色気があるようにも見える。



 あたしの眼、大丈夫かな……?



 でもこの中でたぶんモテているのは、辰己だ。

 抗と同じ黒髪でも、漆黒。一度も染めていないと思う。深い黒で鋭い切れ長の目、それでいて綺麗な鼻立ちをしている。





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