第23話





 そんな事、気にしなくていいのに。



「で?恭を連れてきた理由は何だよ?零二」



 哉の言葉にあたしは笑みを浮かべていると、本題を嫌そうな顔で抗が口にしてようやく、あたしもその事を思い出した。



「そうですよ!なんであたし、ここに連れて来られたんですか?」



 疑問を零二の顔を見てぶつけると、笑顔で答えられる。



「え!?だって恭ちゃん、一人でご飯食べるつもりだったんでしょ?だったら、一緒に食べようと思って!」



 いいアイディアでしょ?と、鼻を鳴らして得意げに言った零二に、何故か抗が反発する。



「別に、恭が帰ってきたら、一緒に食べるつもりだったけど」

「へぇ~……。抗にそんな事、出来たんだぁ~……」



 そっぽ向いたまま返した抗に対して零二は、ニヤッと笑って抗に近づいて返す。零二の挑発に抗は顔を向けて睨むと、黙って見ていた一人の男子が口を開いた。



「へぇ~……。抗がそんな事言うなんて……転校生に少し、興味がわくな」



 そう言って男子はあたしに歩み寄る。あたしは近づいてくる男子を見ているが、動こうとしない。



 この人、背高いなぁー……。



 そうぼんやり思っていると、男子があたしの前で止まった。



「俺は平岡圭ヒラオカケイ。3年B組。よろしくな、転校生」



 ニッと笑って言った圭は、男前に見えた。



「前田恭です。抗と同じクラスで、抗の隣の席です」



「よろしくお願いします」と最後に言うと、頭を下げた。





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