第22話





「自分の教室です。なんでですか?」

「いや、もしよかったら……」

「そんな!恭ちゃんもしかして、抗と一緒に食べるつもりだったの!?俺という人がいながら!!」



 勢いよく言ってきた零二に、「いや、付き合ってないですよね?零二先輩」と言葉を返す。あたしの返答に砦は何か言おうとしたが、それを遮った零二は笑っている。

 それに対し砦は呆れている。そんな砦を見つつ、あたしは零二の言葉に答える。



「それに、抗とは一緒に食べてないです。一人で……」

「一人!?それはいけない!一緒に食べよう!恭ちゃん!!」



 まだ話している中、零二はまた言葉を遮って、あたしの腕をつかむ。驚いているあたしに構わず零二は、突然走り出す。



 あたしまだ、返事してないよね!?



 と口にしたいのだが、走っているため、言葉より息がもつかどうかだった。






 突然走り出されて連れて来られたのは、屋上。



「はい!着いたよ!」



 屋上の中まで行くと、零二は笑顔であたしの顔を見て言うと、パッと手を放す。

 あたしは息を整えつつ、周りを見渡す。すると、屋上には哉と抗がいた。さらに、知らない男子が二人。




「あれ?抗、寝てたんじゃ……」

「昼休みくらい、自力で起きれる」



 購買に行く前の抗を思い出して尋ねると、抗はそっぽを向いて答える。



 なんで目見て答えなかったんだろ?



 抗の行動に首をかしげると、哉が零二に言う。



「零二!なんでコイツ……」

「コラ!哉。女の子に対して『コイツ』とか、言っちゃダメ!女の子には優しくしないと、モテないぞ!」



 哉の怒っている声に零二が優しく怒ると、哉は言葉を詰まらせた。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る