第12話





 あたしは隣の男子――柴田抗の雰囲気に似たモノを、知っていた。



 ……不良というには、少し違う……。

 コイツは、もしかすると……。






 ―――――昼休み






「失礼します」



 再び扉をノックして中に入ってきたあたしに、中にいた人は驚く。



「恭!?どうした!?もう何か、あったのか!!??」

「いや、全くもって何も起きてないけど?」



 突然理事長室を訪れたあたしに、健介さんが驚きの表情で聞く。それに対し、平然とした表情を浮かべて返す。あたしの言葉を聞いた健介さんは、安心したように息を吐く。



「ならいいけど……。でも、何かあって来たんだよな?」



 理事長イスに背を預けて安心した姿を見せる健介さんは、あたしの行動に何かを感じて尋ねると、あたしは尋ねる。



「この学校にさ、族に入ってる奴でもいるのか?」



 部屋の中にあるソファーに座り、健介さんの顔を真っ直ぐ見て言った率直な質問に答えてくれる。



「今朝話したと思うが……いる。だが、お前を巻き込ませる訳には……」

「巻き込まれる訳ないだろ。むしろ、あたしは知っていないと危ない身じゃないのか?」



 ため息をつき、心配している健介さんの姿に、首をかしげて問う。あたしの動作に、健介さんは口を動かした。



「分かった、話す。この県のトップ争いをしている族が二つあるんだ。族名は、“黒豹”と“蒼連”。で、この学校には、その“黒豹”っていう族の総長と幹部がいるはずだ」

「へぇ~……」



 総長に幹部か……。





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