日曜日~手紙~

第9話

僕は早々に起きて あゆみちゃんちに向った。


自転車で飛ばした。

距離にして1キロも無かったが とにかく早く あゆみちゃんに言いたかった。


今日、あゆみちゃんは横浜に越して行く…



 ピンポンッピンポ~ン


押すのが早かったかドアが開くのが早かったか、すらっとしたモデル?と聞きたくなるような女性が出てきた。


「あのォ…あゆみさん いらっしゃいますか?伊東と申します」


使い慣れない言葉を選んで聞いてみた。


「あっ‥はじめくん?」

「あゆみから聞いてる通りの方ね☆私、姉です」

「あゆみ、昨日のうちに横浜 行っちゃったのよ」

「…昨日なにかあったのかな?なんかいつもと様子違ってたから…」


「…いろいろありまして」

「あッ‥」

「す、すいません、お姉さん まだ、横浜に向かわないですか?少し待っててもらえますか?」


返事も聞かずに僕は家に自転車を走らせていた。



 シャカシャカシャカ…

 キィィィッ…ガシャン

 ハァハァハァ…


 ピンポ~ン


「ハァハァ…す、す、すいません、ハァ‥この手紙あゆみさんに‥ハァハァ…わ、渡してもらえ‥ますか…お願い、しま、ふ‥ハァハァ…」


僕は想いのたけを手紙に託した…

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