金曜日~球技大会~

第6話

カキーン!


ボールが きれいに弧を絵描いた。空には一筋の飛行機雲。


クラス対抗球技大会。


白熱した試合が3ヶ所で行なわれていた。トーナメント戦。学年も関係無い。我が2年1組は1回戦の対3年1組に難なく勝利し、2回戦 対3組に苦戦していた。同じ2年。負けるワケにはいかない。


チームワーク良いな このクラス。


2回戦、突破♪


準決勝、楽勝♪


著者の文才の無さと制作の都合もあり…


あの約束も守れないまま我がクラスは決勝まで勝ち進んでいた。


第1打席‥三振

第2打席‥レフトフライ

第3打席‥サードゴロ


そして…

第4打席‥


ありえない。神様‥僕を陥れようとしているの?

ちがうの??

一発打てばヒーロー間違い無し…。


二死満塁。


なぜ こんな場面を僕に任せるの?


4対1。1発出れば逆転サヨナラだ。


「はじめく~ん、がんばってぇ~」


あゆみちゃん…その声援は嬉しいけど かなりのプレッシャーだよ…


「伊東ォ打たなかったらクラス全員からのデコピンの刑決定だぞォ~」

「伊東くん!ガンバッ!!」


応援なんか聞いちゃいられない。


ピッチャー早い投球フォームで投げたッ


シュンッ


ブォォォン


キンッ


僕は空を見上げた…

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