第75話

なるべく目を合わせないようにキセキは歩く。

渋々後を追うスルムは魔法の気配に、振り返り魔法を放っていた。


ロウスの眉が若干動き、眼鏡の向こう、不快げな目と目が合いスルムは逆に得意げに笑って返した。

そのまま背を向けてキセキたちへ駆ける。


あいつ、魔法使い慣れてる……


魔法の気配の直前、呪文を呟くのが聞こえたのだ。

エルフの耳がなければ、魔法を喰らっていたかもしれないと思うと、少し怖くなった。

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