気付きたくないこと。

第156話

五人はオリシアの1日前にアンブレーを出立した。


疑問視するアスラットとスルムを、アリウスが強引に馬車に乗せた。


サナトレが酔うので、度々休憩し、夕方、砂漠に一番近い『聖域』へ辿り着いた。


聖域とは、魔法に護られた石造りの宿泊場で、アンブレー以降は街や村はないので誰もが利用する所だ。


踏み込んだ瞬間、キセキはわけもなく胸焼けに襲われた。

「…?」

一旦外へ出ると、すぐに治まる。入ると…また気分が悪くなった。


空気が重苦しくまとわりつく感覚。

「………」

「キセキ?」

入り口で立ち尽くしていると、アスラットが戻ってきた。

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