何もないような雰囲気に隠れてる憂うつ

第89話

翌朝、階下にある食堂にキセキが行くと、カウンター席でオリシアがニュースペーパーを読んでいた。

「おぉ…」

自分が一番だと思っていたキセキは驚いて絶句した。

オリシアはキセキを一瞥して「おはよ」コーヒーをすすった。


「…頭痛くないのか?」

「誰が?あたし?そう見える?」


あれだけ呑んで二日酔いも無しかよ…


「いや…ない」

カウンター横のテーブル席に付いてキセキはメニューを見た。


小さな厨房では女主人が注文を待っていた。

「トーストセット」

「はいよ」

女主人は気前よく笑むと手際よく調理を始めた。

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