第90話

キセキはそこから町の外へ目を向けた。

ぼーっと、まだ薄く霧のかかった道を時折人が通るのを見ていた。


そのキセキをオリシアは隠す風でもなく見つめていた。


あの紅い眼…

炎しか魔法使わないけど、多分…

魔法で具合が悪くなるなんて変だ


「よく眠れてるか?」

「あ?」

「顔洗った?ぼーっとしてるからさ」

「洗った。低血圧なんだ」

「やっぱり」

オリシアは頬杖をついて足を組み直した。


「オリシアこそ、早いんだな」

「騎士の生活の癖でね」

軽く笑ってコーヒーをすする。


会話に意味の無いことにキセキは気付いた。

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